リモートワークを開始して 2 ヶ月くらい経ってるので,これまでの生活を振り返っておこうと思った.緊急事態が解除されるところもあるので.
個人の感想です.
所感
一言でいうと気に入っているのだった.
1. 通勤しなくてすむ
筆舌に尽くしがたいほど素晴らしい.東京で通勤なんてホントにしたくないことなのだ (ハム太郎)
通勤中に本を読む時間がなくなるというのは,電車より歩く時間のほうが長かったので活用はできていなかった.そうなるとリモートワークでは浮いた時間で本が読めて,家事もでき,よく眠れる.
心理的なところも大きい.やはり時間を気にしつつ人々の間をくぐり抜けていくのが無意識下で疲れる.なぜかよく通勤・通学のルートが嫌いになって,定期的に別の道をわざわざ探したりする謎の行動に出たりしていた.
仕事前に通勤という大エネルギー消費イベントがあるので,仕事に入るまでに必要なエネルギーが大きくなっている.実際オフィスで仕事に入ったら慣性が働いて辛くはない,という井戸型ポテンシャルになっている.
2. ご飯や休憩の裁量
お昼はお腹が減らなければ食べなくてもよく,減ったら食べればよいというスタイルになった. (定時のお昼を否定しているわけではなく,個人のあまのじゃくなのでどちらでもいい).
休憩は個人的にあまり会社はリラックスできる場所ではない.家だとリラックスできる.頭が痛いときはベッドで少し横になれるし,なにか考え事をしてて雑な姿勢になりたいときも,同僚に迷惑をかけずに雑な姿勢でコーディングしたりできる.
3. 仕事を続けたいときは続けられる
たまに仕事のキリが悪くて遅くまで仕事をしたいときがある.あと,調べ物とか明日への準備とかそういうもろもろのことをしたいとか.
そういうとき会社だと家に帰るということを意識しないといけないし,同僚的にもなにか仕事が大変そうだな,と無意識に負担をかけてしまう.やってることは勝手に個人的に調べておきたいこととかで,今日やらなくてもいいけどキリが悪いとかいうエゴによるものだったりする.
ダラダラしてしまうという意見ももっともで,すっぱりオフにしてしまうということが必要かとも思った.
4. 会議の場所に移動しなくてすむ
これが意外とよくってビデオ通話だと URL を開くだけで会議に参加できる.なので,興味ある人だけとかそういうミーティングも参加しやすいし,傍聴もできる.(会議は発言したほうがいいという話題もある).
5. 仕事中にテンション上がっていきなり歌を歌い始めても大丈夫
これもよい.テンション上がってオリジナルソングを歌い始めても誰にも迷惑をかけない.オフィスだと多分面談が設定されるだろう.
コードレビューでなんか頭に入ってこないときは,Pull Request の説明文やコードの流れを音読したりすると入ってきたりする.入ってこないこともある.find_all_favorite_japanese_food_without_tea_by_user_id($the_most_valuable_user_in_this_world)
みたいな長い名前だったりすると読んで理解したくなる.
あとは設計とかで混乱してきたときも考えてることを言葉にしたりする.昔なにかの授業で聞いた声に出すと理解しやすくなるとか言われてたメソッドを実践したりしている.信憑性と効果があるかは不明だ.
6. 休憩時に家事ができる
これも素晴らしい.洗濯物を回して,ゴミを出して,とかその他そういう細々とした雑務をすることができる.
ほかにも
このブログを書きやすくなったのもある.思いついてメモしておいた記事や試みを少しずつすすめることがやりやすい.以前は通勤前とかにやって結局まとまらないことが多かった.
あとは通勤の制約がなくなるないし頻度が少なくなって家の選択肢が広がる,とかもある.家賃をはじめとする生活費を安く抑えるとかそういうこともできるかもしれない.通勤の課題がなければ都心に住みたいとかそういうのはないので,空気と治安が良く広いところに住みたい.
課題
いいところだけではなく悪いところも.よく語り尽くされていることだけど:
- 運動不足になる
- 職場の充実した福利厚生が得られない
(1) は以前は通勤くらいしかしていなかった,数少ない運動の機会がなくなったので運動ゼロになっている.インプットはそのままでアウトプットがなくなる状態なので大変キケンだ.気休めに室内で筋トレをしたりするが続いた試しはない.
(2) はオフィスのドリンクを飲んだりとかはできなくなるという残念ポイント.一日家で集中して飲み物を飲んだりしていると,案外すぐなくなったりするものである.オフィスだと補充していただけてるのでそんな心配はない.
気にならなかったこと
一方,よく言われているので気にならないのがある:
ディスプレイとか椅子がない,というのはこれはおうちでパソコンカタカタが大好きだったので,快適になるように揃えてあったので気になっていない.ただ,別途快適グッズを購入する必要はあった (後述).
コミュニケーションは疎になる.自分はそんなに口頭で話せるタイプではなくて,事前にテキストで整理したい派なのと,Slack やビデオ通話があるのでそんなに気になっていないのがあるけど,他の人はどうかわからない.
しかしながら,仮に自分以外全員オフィスだったら情報格差や心理的なところが気になるかも知れない.今のところ大きな課題は出ていない,と思うが,いろいろやりようはありそう.
不明
客観的・定量的に見てパフォーマンスが下がったかはわからないところ.そして調べていない.自分ではなく他人による評価のほうが重要かもしれない.自分がパフォーマンス出せると主張していても,周囲がそう評価できなければ仕事においてよくない.
おすすめグッズ
最後にうってかわっておすすめグッズ紹介.
1. USB Type-C <=> USB Type-A, HDMI 変換ケーブル
Macbook はこれがあると外部ディスプレイ接続やキーボード等の接続が捗る.ややこしいケーブルの相性も特に憂いなく 4k 60Hz も実現できた.(2) と組み合わせると捗る.
たまにガンってやると接触が悪くて表示されなかったり 4k で表示できなくなったりするファミコンみたいでかわいいやつだ.
2. USB 切替器
(1) と組み合わせて,私用の PC と会社用の Macbook の USB の接続をボタンで切り替えることができる.
会社のキーボードやマウスを持って帰ることはできたのだけれど,それぞれ 2台あるのもややこしいと思ったので持って帰らなかった.ただ毎回つなぎ替えるのは煩わしいので,ボタンで切り替えられるようにした.いつものデバイスをそのままの位置で使えるし,私的なことをするときは私用 PC に切り替えることができる.
ただ切り替えに 2 秒くらいかかるのと,ワイヤレスのデバイスがホットスワップできなくてワイヤードにしているという悲劇があるので,場所に余裕があれば2台使うのもいいかもしれない.
結局
リモートワークで家で仕事をすることを気に入るかは,やっている仕事や環境・個人の性格によって大きく変わると思われる.だから楽観的なことを書いてて気に障ったらごめんなさい.
実際,内向的か外交的かというある種ステレオタイプ的な分け方で捉えられ方が違うとか言われている記事がいろいろある:
もちろん僕は自他ともに認める内向的性格で自分の家が最高の防衛基地になっている.